冬が近づくと、サボテンの管理に不安を感じる方も多いのではないでしょうか？サボテンは乾燥した地域を原産とする植物で、水分をため込んで生きる強さがありますが、寒さには意外と弱いんです。そのため、日本の寒い冬を乗り越えるためには、少しだけ特別な管理が必要です。
この記事では、サボテンの冬越しに必要な基本知識やケア方法を、初心者でもわかりやすく解説します。この記事を読み終わる頃には、春を迎えても元気なサボテンライフを楽しむ自信がつくはずです！
サボテンとは？
サボテンは、砂漠のような乾燥地帯に生息する多肉植物の一種です。特徴的なのは、トゲや厚い茎に水分を蓄え、過酷な環境でも生き抜く力を持っていること。そのため、水やりの頻度が少なくても育つ「丈夫な植物」として人気があります。ただし、寒さにはあまり強くない品種が多く、冬の管理には注意が必要です。
サボテンの種類によっても耐寒性や育て方が異なりますので、まずはご自宅のサボテンの種類を知っておくと、適切な管理ができます。
冬越しの基本的なポイント
冬になるとサボテンは休眠期に入り、成長がゆっくりになります。この時期は「手を抜く」ぐらいがちょうどいいんです。特に気をつけたいのは温度と水やり。下記が冬越しの基本的なポイントです。
水やりの頻度
冬は、水やりを控えるのが鉄則です。
サボテンは冬になると成長がゆっくりになり休眠するため水分をあまり必要としません。また、水やりを少なくする、または水を切ることで耐寒性が増し、越冬することが簡単になります。水やりについては、次の目安を参考にしてください。
- 最低気温5℃以上の地域
月に1回程度、土が完全に乾いたことを確認してから、少量の水を与えます。水やりのタイミングは日中の暖かい時間帯に行い、寒い時間には与えないように注意してください。15℃前後のぬるま湯が最適です。 - 最低気温5℃以下の地域
低温の状態で水を与えると、根が凍ってしまう可能性があるため、基本的には断水します。ただし、小さな赤ちゃんサボテンや水分をあまり蓄えられない品種は、乾燥の進行が早いので、注意深く様子を見ながら少量の水を与えましょう。
温度管理
多くのサボテンは5℃以下になるとダメージを受けやすいので注意しましょう！
品種によって耐寒性は違いますが5℃というのを目安に、室内に移動させて育てましょう。窓際で日光を確保しつつ、夜間の冷え込みが強いときは場所を移動させるか、プチプチ（緩衝材）を窓に張る、発泡スチロールや段ボール、ヒーターマットなどでの対策をおすすめします。
もし屋外で育てたい場合は、簡易温室で育てることをおすすめします。ただし、日中は熱がこもり高温になることがあるので天気予報を見て、すき間を開けておくなどをして工夫してくださいね！
簡単にできる方法としては、サボテンをプチプチ（緩衝材）で包む方法です。また、夜間は新聞紙を内側に入れておくとさらに違いますよ！
プチプチ（緩衝材）↓↓↓
簡易温室↓↓↓
ヒーターマット↓↓↓
湿度と風通し
屋外では心配はありませんが、屋内では湿度が高すぎるとサボテンはカビや病気になりやすいので、風通しの良い場所に置いてあげましょう！
サボテンは風通しのいい場所が大好き。まさにサボテンの自生地がそういった環境なのです。
風通しを良くすることで、サボテンの体の中にある水分が外に出やすくなり、根っこからお水の吸い上げが良くなったり、光合成が活発になるので健康になるのです。つまり、私たち人間と一緒で新陳代謝が良くなるのです。
サーキュレーターを使うと屋外に近い風通しを作ることができるのでサボテンが元気に育ちますよ！
乾燥の影響で少ししぼんだり、元気がなくなったように見えることがありますが、ある程度の乾燥やしわは大丈夫です。しかし、暖房の風が直接当たる場所は避けてください。過剰な乾燥もサボテンにとっては敵です。
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日当たり
冬でもサボテンは日光を必要とします。日中は窓際など日光が当たる場所に置いてあげましょう！
もし難しい場合は、植物育成ライトを使うといいでしょう。太陽の光にはかないませんが、植物育成ライトは太陽に近い波長の光なので室内でもサボテンを楽しむことができます。ただし、夜間は窓際が冷えるため、少し奥に移動させるなどの工夫が必要です。
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植物育成ライトって少し高いですよね。サボテンが育つ人口の光では植物育成ライトが最適なのですが、比較的安い高演色ライトでも育ちますよ。↓↓↓
肥料と植え替え
冬は休眠期なので、肥料は不要です。
多くのサボテンは冬になると成長がゆっくりになり休眠します。そこに肥料を与えると根っこが肥料を吸いきれなくてダメージを起こしてしまうからです。最悪の場合、枯れてしまいます。
また、植え替えも春から秋にかけて行うのが理想的。冬の植え替えはサボテンに負担をかけ、根腐れの原因になることがあるので控えましょう。通常、1年に1回、成長に合わせて植え替えを行うことで、健康な生育が促されます。
地域に合わせた冬の保温対策
日本は地域ごとに冬の寒さが大きく異なります。特に寒冷地にお住まいの方は、サボテンを室内に取り込み、しっかりとした保温対策を行いましょう。
例えば、東京や大阪、福岡の場合では、12月になると最低気温が5℃を下回る日が出てくるので室内に移動させると安心です。また、日中は屋外で太陽を浴びさせてあげて、夜だけ室内に取り込む、または特別寒い日や雪が降る日だけ室内に取り込むといった方法でもいいと思いますよ！
一方、東北地方から上の地域では10月下旬になったら室内で育てるのが無難です。寒さに強い品種もありますが、0℃を下回る日が続いたり、雪や霜に当たると枯れてしまうので注意しましょう。
保温がしっかりできていれば、サボテンは快適に冬を過ごすことができます。適した置き場所や保温方法を工夫して、サボテンを寒さから守ってくださいね。
サボテンの冬越しについて以下の動画が詳しくわかりやすいので参考にしてください。
サボテンの冬管理で直面しがちなトラブルと解決策
冬のサボテン管理では、いくつかのトラブルが発生しがちです。ここではよくある問題とその対策を紹介します。
しわが出る場合
冬にサボテンにしわができるのはよくあることですが、しわが極端に見られる場合は、乾燥が進みすぎている可能性があります。少量の水を与えて様子を見ましょう。
根腐れが疑われる場合
根元がぐらついたり、異臭がする場合は根腐れのサイン。植え替えをして根をチェックし、乾燥した新しい土に植え替えるのが良いです。
寒さによるダメージ
サボテンの茎や葉が黒ずんだり、元気がなくなった場合は寒さのダメージの可能性があります。この場合、特に夜間に気温が低くならないように鉢を移動させ、プチプチ（緩衝材）や発泡スチロール箱、段ボールなどで保温するのが効果的です。
長期的なサボテン栽培のためのヒント
冬を無事に越したサボテンは、春になると再び成長を始めます。ここからは、長期的に健康なサボテンを育てるためのポイントを紹介します。
春からの水やりと肥料管理
春が来て成長期に入ったら、水やりを再開しましょう。土が乾いたらたっぷり水を与え、サボテン用の緩効性肥料を定期的に追加します。肥料を与えすぎると根腐れの原因になるので、適量を守ってくださいね。
日当たりと置き場所の管理
春から秋にかけては日光を浴びさせることが大切です。ただし、夏場の強すぎる日差しには注意が必要です。レースのカーテン越しや半日陰に置くなど、サボテンの葉が焼けないように工夫しましょう。
植え替えと土の管理
通常、サボテンは1〜2年に1回のペースで植え替えると良いです。植え替え時には、根の状態を確認し、弱っている部分を取り除きます。サボテン専用の土を使用すると、排水性が良く、健康な根を保てます。
トゲや茎のトラブルケア
サボテンは害虫がつきやすい植物でもあります。風通しの良い場所で管理し、害虫が見つかったらすぐに対処しましょう。トゲや茎の手入れも、健康なサボテンを保つためには欠かせません。春から夏にかけての剪定や挿し木によって、新しいサボテンを増やすことも可能です。
次の冬への準備
冬を迎える前の秋には、再びサボテンの休眠に備えましょう。水やりの頻度を徐々に減らし、寒さに耐えられるように準備を整えます。これでサボテンは一年を通して元気に育ち、時には美しい花を咲かせてくれるでしょう。
育てやすいサボテンの種類
・バニーカクタス
バニーカクタス（オプンチア・マイクロダシス）は、ウサギの耳のような形の茎節が特徴的なウチワサボテンの一種です。小さな白や黄色のトゲが密集して生えており、可愛らしい見た目から人気の品種です。乾燥に強く、日光を好むため、育てやすいサボテンですが、トゲが刺さりやすいので取り扱いには注意が必要です。5℃以下になると成長が緩慢になるので寒い日には室内に移動させましょう。
・銀手毬（ぎんてまり）
銀手毬（ぎんてまり）は小型サボテンで、白く細かいトゲが特徴です。丸い形と可憐な見た目が人気で、初心者にも育てやすい品種です。乾燥に強く、水やりは控えめでOK。日当たりを好みますが、直射日光を避けた明るい場所で育てるのが理想です。成長期には子株を出しやすく、増やす楽しみもあります。0℃に近くなる前に水を切って日当たりの良い室内に入れると良いでしょう。
・緋牡丹（ひぼたん）
緋牡丹（ひぼたん）は、キャンドルサボテンとも呼ばれ、赤や黄色、ピンクなど鮮やかな色合いが特徴のサボテンです。自ら光合成ができないため、他のサボテンに接ぎ木して育てます。独特の見た目と手間のかからない育て方から、観賞用として人気があります。日光を避けた明るい場所で管理し、乾燥に強く水やりは少なめでOKです。ただし、他のサボテンにくらべて寒さには弱い品種なので、目安として7℃を下回る場合は室内で育てましょう。
まとめ
サボテンの冬越しには、適切な温度や湿度管理、日光の確保が非常に重要です。特に気温が5℃を下回らないように工夫し、冬場は断水気味に管理することが元気なサボテンを育てるコツです。春からは成長期に合わせた水やりや肥料の管理を行い、サボテンを健康に育てていきましょう。
この記事で紹介した冬の管理方法を取り入れて、サボテンが元気に冬を越し、春からも美しく育つことをサポートしてください！