サボテンの一種である「マグニフィクス(和名:英冠玉←エイカンギョク)」は、丸みのある形状と魅力的なトゲが特徴です。うまく育てるときれいなお花が咲き、大きくたくましく育ちますよ!
初心者でもコツさえつかめば難しくないのでおすすめです。なによりかわいいですよね。
この記事では、マグニフィクスを大きく健康に育てるためのコツを、成長促進や長寿命の秘訣とともにご紹介します。
マグニフィクスはどんなサボテン?

マグニフィクスはブラジル南部、ウルグアイ、アルゼンチン北部にかけての地域が原産のサボテンで、自生地では温かい季節と涼しい季節がある丘陵の草原、岩の割れ目や、落葉樹林の陰で育つサボテンです。
うまく育てるときれいな黄色い花が咲いてくれます。育てる環境や手入れによっては長寿命で、成長の様子を楽しみながら何年も育てられます。
マグニフィクスはどれくらい大きくなるのか?

室内で育てる場合には、うまく育てると高さ15cm、幅15cm以上に大きくなります。ただし、マグニフィクスの成長はとてもゆっくりなので年数はかかるでしょう。
自生地の環境ではさらに大きく30cm以上に円柱状に(縦に長く)成長するようですよ!
マグニフィクスに最適な光の量とは?

サボテンは「太陽の子」とも言われるほど日光が大好き。日当たりの良い環境でのびのびと育つ植物です。光が不足すると「徒長(とちょう)」という現象が起きやすくなります。これは、光を求めてひょろひょろと細長く伸びてしまい、形が崩れてしまうことです。
ただ、直射日光に当たりすぎると弱ってしまうので、午前中の弱い直射日光が当たるぐらいがちょうどいいです。こうすることでマグニフィクスの成長が進み、健康的な姿を保ちやすくなります。
屋外での栽培がベスト!
室内よりもベランダや軒下のように自然の光をたっぷりと浴びられる屋外の方が、マグニフィクスには最適です。夜も外に置いておくと、昼と夜の気温差を感じられるため、より自然に近い環境でのびのびと成長します。
また、風通しの良い環境もマグニフィクスは大好き。室内での育成と違い、根や葉の乾燥を助け、根腐れやカビのリスクも減らせます。
室内で光が不足する場合は育成ライトを!
室内での育成が必要な場合や、十分な日光が確保できない時は、植物育成ライトを使うと良いでしょう。LEDの育成ライトは、植物の光合成に最適な波長を与えられ、1日8~12時間ほどの光を確保することで、植物の成長をサポートできます。
ライトを使う際には、鉢を定期的に回転させることで植物全体に光が均等に当たるようにしましょう。
植物育成ライトって少し高くないですか?
もちろん植物を育てる専用のライトは太陽光に近い光なので最適なんですが、実は高演色ライトでも十分サボテンを育てることはできます!
無い場合はソケットも忘れずに!
肥料の使い方|成長期に必要な栄養を効率的に吸収させる

サボテンは過酷な環境でも育つ植物なので、お水だけでも枯れたりはしません。しかし、室内で大きく健康に育てるには肥料をあげるといいでしょう。肥料を与えることで大きなマグニフィクスにすることができますよ。
肥料をあげる時期
肥料や活力剤をあげる時期は、植えかえをした時や成長期である春と秋(20℃~25℃程度)に適量与えましょう。
また、サボテン専用の土には肥料が入っている商品もあるので、追肥による肥料のあげすぎには注意してください。
マグニフィクスにおすすめの肥料
元肥
ハイポネックス「マグァンプK」
特徴: 土に混ぜて使い、長期間にわたって少量ずつ栄養を供給するため、サボテンのゆっくりとした成長にぴったりです。サボテンに必要な栄養が豊富で、根の強化や病気への耐性をサポートします。肥料はゆっくり溶け出すため、肥料焼けや根傷みの心配が少ないです。効果は約1年間持続するため、手間がかかりません。
液体肥料
微粉ハイポネックス
特徴: 粉を水に薄めて使い、濃度をサボテン用に薄めて使います。なので、サボテン以外の植物も育てている方はこちらを選ぶといいでしょう。成分には窒素、リン酸、カリウムがバランス良く含まれており、根の発育や花の開花をサポートします。水溶性で吸収が早く、効果を実感しやすいです。コストパフォーマンスがかなりいいのでおすすめです。
ハイポネックス「キュート サボテン・多肉植物用」
特徴: サボテンや多肉植物専用の手軽な肥料です。使いやすさが特徴で、薄めずにサボテンの株もとにキューっと押すだけなので簡単です。初心者の方や面倒な方はこれをもっておけば間違いはないはず。翌日には艶が出て、葉っぱが生き生きとしてきますよ。
鉢と土の選び方|健康な根を育むための環境作り

マグニフィクスに最適な鉢
マグニフィクスを大きく育てるには、根がしっかりと広がり栄養を吸収できる環境が重要です。マグニフィクスの成長に合わせて徐々に大きな鉢にすることで根の成長をサポートし、健康に大きく育てることができます。
マグニフィクスの成長はゆっくりなので無理に大きな鉢に植え替えると、鉢内の水分が根っこから吸収できなくなって根腐れを起こしやすくなるので注意してくださいね。
素焼きの鉢は通気性が良く、土の乾燥も助けるためおすすめです。わたしも素焼き鉢で育てています。
土の選び方と準備
排水性の高い土を使うことが、マグニフィクスの根腐れを防ぐポイントです。市販のサボテン専用土でもいいのですが、さらにパーライトや小粒の軽石を1:1:1で混ぜると排水性と通気性が確保されるのでおすすめです。
そして、1〜2年に一度、鉢のサイズを確認しつつ土を入れ替えることで、土中の栄養を補充できます。
水やりの工夫|適切な頻度で成長を促進

成長期:春と秋の水やり
マグニフィクスの成長期である春と秋には、土が完全に乾いたタイミングでたっぷりと水を与えます。サボテンは土が乾いた状態になることで水を求めて根を伸ばすため、「しっかり乾かしてから、たっぷり水やり」を基本とします。一般的な目安は10日から2週間に1回程度で、鉢底から水が流れ出るくらいの量を与えると良いです。この「たっぷり&間隔を空ける」方法で、サボテンの根がしっかりと発達し、成長が促進されます。
休眠期:夏の水やり
夏は一時的な休眠期に入るため、水やりを控えめにします。高温時に大量の水を与えると、鉢内で水が熱くなり、根が煮えてしまうこともあるため、朝か夕方の涼しい時間帯に軽く水を与えるのが理想的です。月に1〜2回程度、土が完全に乾いてから少量を与え、根腐れを防ぎつつ休眠状態を維持しましょう。
休眠期:冬の水やり
冬も休眠期に入るため、さらに水やりの頻度を減らします。気温が10℃以下になると根が水を吸わなくなるため、月に1回以下、もしくは断水するのが良いです。特に寒冷地や戸外で育てる場合は、土が凍結するのを避けるため、水やりは控えめにするのが安全です。室内での管理の場合も、低温下では乾燥を保ち、根の負担を軽減します。
温度と湿度の管理|乾燥した空気で長寿命をサポート

マグニフィクスは乾燥した環境を好むため、加湿器の使用は不要です。温度は20〜25度が理想で、特に冬は10度以上を保つことが理想です。
一般的な砂漠性サボテンは約0℃まで耐えることができます。しかし、多くのサボテンは寒さに弱く、5℃以下になると生育が停滞し、氷点下ではダメージを受けやすくなります。寒冷地では室内での冬越しがおすすめです。
また、湿気が多いと根腐れやカビが発生しやすくなるため、通気性を良くすることも重要です。エアコンや換気を活用して湿度を調整し、サボテンの健康を保ちましょう。
マグニフィクスの寿命は?

マグニフィクスは正しいケアをすれば、非常に長く生きる植物です。また、親株がダメになっても周囲から生える子株が新たに成長するので、うまく育てると十年以上にわたって楽しむことができます。
地植えにするとより大きく育ちやすいですが、室内でも鉢のサイズや光、温度を管理することで健康に育ち、数十年にもわたって成長します。
まとめ

マグニフィクスの育て方わかりましたか?
マグニフィクスは日当たりがよく風通しのいい環境を好みます。一番こわいのは根腐れです。通気性や排水性のわるい土使うとすぐダメになったりします。また、適度な肥料を使うことで大きく育てることができるのでぜひ、参考にしてみてください。
わたしもマグニフィクスを育てていて、かわいくてすごく愛着がわいてくる植物なのでおすすめです。あなたもぜひ、自分だけのマグニフィクスを育ててみてください!
